第18回 殺人医師 スティーブ・ウィリアムスの思い出 其の壱

元号が、昭和から平成に変わった頃、日本のプロレス界の風景が変わり始めました。

『多団体時代の突入』

新日本、全日本、全日本女子と、三団体しかなかったプロレス界に、UWFとFMW、ジャパン女子が参入。
(オリエンタル・プロレスもありますよ)
そこに、巨額な資金力を持ったメガネスーパーをバックに付けたSWSも旗揚げ。
日本のプロレス界は、一体どうなるんだ!とか、思っていたら、その団体全部が、まあ、見事に分裂しまくって、五年も経たないうちに、団体数四十を越えたって言うから、アンビリーバブルな話です。

そんな中、アントニオ猪木が、参議院議員に当選し、新日本プロレスから、一歩引いた立場になり、坂口征二が代わって、新日本の社長になりました。
その結果、外人レスラーのトレードが行われ、新日本に参戦していた殺人医師ことスティーブ・ウィリアムスが、全日本プロレスに移籍することになりました。
(やっと本題)

新日本時代の隠れた名勝負と言えば、87年に開催されたIWGPタッグチャンピオン決定リーグ戦。
対戦相手は、前田日明&高田伸彦。
歴代タッグチャンピオンの中でも、最強と評価の高い二人。
かつて、木戸とのコンビで、タッグチャンピオンになった前田には、存在を示すひさびさのチャンス。
対するウィリアムスのタッグ・パートナーは、初来日のリック・スタイナー。
来日初戦で、投げっぱなしのジャーマンで星野勘太郎を欠場に追い込んだ非常に危険な男です。
この当時のウィリアムス&リックは、ビル・ワットの団体、その名も『UWF』に所属しており、計らずも、日米UWF対決となったのでした。
肝心の試合は、というと…。
もし、この試合を、ライガーが解説したら、100%こういうでしょう。

『スゲー!スゲー!スゲー!おわ~、スゲー!』

前田&高田のキックが一切通用しない!
ナチュラルに鍛えられた大胸筋、僧帽筋、上腕二頭筋に阻まれ、ダメージが与えられないんです。
ジュニアの高田が、キックを繰り出しても、逆にバランスを崩してしまう始末。
グラウンドに持ち込むも、そこはレスリングの実績がある二人。
クォーターネルソンから、押し込み、あの岩石の塊みたいな体にのし掛かられて、身動きとれない前田。
挙げ句の果てに、ベリー・トゥ・ベリーで、容赦なく投げ捨てる二人。
元祖UWFが、日頃から歌っている『打投極』のすべてが、ウィリアムス&リックに、持っていかれてしまいました。

試合は、前田がぶった斬りソバット(ニールキック)で、無理やりリックを押さえ込みましたが、内容は圧倒されていました。

この試合は、レギュラー放送では、放送されてはいません。
関東圏で野球中継等で、ワールドプロレスリングの本放送がつぶれたとき、地方で穴埋めに放送される予備映像の一つでした。
隠れた名勝負と言われる所以ですね(^^;

(続く)



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